2015年3月3日火曜日

バッティングの話 〜ジュニア期における

更新がおそくなり、まことに申し訳ございません。

先日、リトルシニア九州連盟春季大会が開催され、我が長崎文教リトルシニアは久々に勝ち上がり、4強を達成しました。

残念ながら3位以内とはいきませんでしたが、今までの成績からすると非常に頑張ったなと言えると思います。

今回久々に全試合を見ましたが、子供の成長には成功が一番の特効薬であることを改めて認識しました。

「試合に出場する機会を与える」というチーム指導方針にのっとり、スタッフが試合を進めてくれましたが、日ごろ試合出場の機会が少ない選手が活躍してくれたのは、今大会の大きな成果であったと思います。

勝ち上がる度に頼もしくなる選手の姿が誇らしく感じたほどでした


ジュニア期のバッティング



さて、バッティングの話を前号も行いましたが、今回も打撃の話題。
リトルシニアの大会を見た感想を踏まえながら、バッティングに対する基本的な考えを整理していきます。

当たり前のことなんですが、意外と打席に入ると忘れてしまうものです。

バッターボックスは、投手と一対一で勝負をする場所です。

バッターには3ストライクという権利が与えられています。

最低、3回はバットを振ることを許されています。

良く「振ってみなければ分からない」と周りから言われますが、正にそのとおりで、バットを振らないことには何も始まりません。

では、なぜバットを振れない状況になるのか?




バットが振れないのはメンタルが大きい


一番大きな要因は、メンタル面でしょう。

例えば、
「三振したくない」
「凡退してしまったらどうしよう」
「もっと打ちやすい球がくるまで」

と少し消極的な考え方に陥った時にバットが振れないことが多いようです。

技術面では、

「振ろうと思ったが、タイミングが合わなかった」

というタイミングが取れないという回答が多くなります。


ジュニア期では、まだ経験した数(打席数)が少ないため、打席での対処の仕方が分からないのは当然で、更に対戦する投手もはじめてという「データのない世界で戦う」難しい面があります。

では、どういった対応が必要か、

第一にジュニア期の選手に不足しているのは、打席に入る前の洞察力です。

前の打者がどのような打ち取られ方をしているのか。

相手投手がどういう投球をするのか、
スピードはあるのか。

2ストライク後にどういうボールを投げるのか。

など、最低限の情報はしっかり見れるように指導者は仕向ける必要があります。

プロの打者は、何度も対戦する投手の傾向を分析するスコアラーからデータとして貰い、対策、対応していくものです。

更に、その日の相手投手の調子を見て、対応を変えていくようなこともしています。

打席に入る前、当然、ネクストバッターズサークルの中も含めて、もっとしっかり観察する集中力をつけることが大事です。
次に、メンタル課題ですが

まずは、自分のベストスゥイングを打席でしっかり行うことを心がけることです。

三振を怖がって当てに行っても、次の打席には繋がりません。

次につなげる為にも、まず振ってみること、自分のベストスゥイングです。





タイミングを計るには正しいフォームが必要


さて、一番難しいタイミングの話ですが、

ジュニア期の殆どの選手は変化球が苦手という傾向が強いです。

これは慣れの問題であり、大方がストレートばかりを打つ練習が主であるため、致し方ないでしょう。

変化球は慣れが必要ですから、兎に角、タイミングが合っていなくても、まずは振る勇気が最初の段階では必要となってきます。

理論上は、変化球は、ストレートよりスピードが緩く、しっかりボールを見る時間があるはずですからバットに当てやすいはずです。

変化球を投げられたらまず打てない言われる打者の多くは、単に振らないから打てないだけというケースが殆どです。

追い込まれて、同じカーブで三振するのであれば、初球のカーブを振った方がマシと思って、打席に臨むと好結果がでるものです。

ここまでは、初歩的な話ですが、

タイミングが上手く計れないという技術的な課題は、軸が決まっていないからであり、良くいう「突っ込んでいる」というフォームから生まれるものです。

しかし、しっかりしたフォーをすぐに習得できるようなものではありません

習得するには、体力も必要となりますし、それなりの練習が必要となります。





ジュニア期はまず打席でバットを振ることができればOK


したがって、ジュニア期におけるバッティングを良くする初期段階は、

まずタイミングが合わなくても、バットを振ってみるというところを一番に取り組むことが必要です。


それには、指導者の我慢という協力が必要となります。

勇気を出して振ったのに、指導者が「なぜ難しい球に手を出すの」とか、初球から思い切って打ちにいったのに「なぜ初球を打つのだ、考えろ」とかの類の叱責をしない我慢です。

ジュニア期のプレーにおけるメンタル面のウエイトはかなり高いです。

いかに前向きに打席に向かわせるかが指導者の手腕でしょう。

アメリカのコーチは、「お前ならできる」と打席に立つ前に勇気づけることが多いです。


「振って帰って来たら、誉めてあげる。」

これぐらいの度量と暖かい選手指導で世界の大砲を育てて下さい。

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