2012年8月6日月曜日

都市対抗予選での出来事(投手起用)

都市対抗視察を行っていた為、随分更新が遅くなりました。今日は、都市対抗予選で実際にあった出来事を話題に取り上げながら、投手起用について書いてみます。
都市対抗予選の準決勝で両チームとも「この試合だけはとりたい」、「負けると敗者復活戦に回る」という重要な試合での出来事。
エース同士のガチンコ対決で、序盤から中盤にかけて両者1点を争う好ゲームを展開。6回に戦力的に劣るだろうと予想された表のチームが、一挙4点を奪い、試合は後半に。4点をリードしたエースは、疲労の色を隠せないままなんとか8回裏までリードを保持した。一方、リードされたチームは、敗者復活戦を意識したのか、第2エースではないリリーフを7回から登板させたが、内容も良く、9回表まで追加点を許さず、4点差で9回裏の攻撃を迎えた。
8回までに二桁安打を許しながらもなんとか追加点を凌いできたエースであったが、9回裏に入り、いきなり3連打を浴び、続く打者にもレフト線を抜ける走者一掃の長打を打たれ、一点差まで詰め寄られ、尚、ランナー無死2塁へ。打者は左打者二人が続く場面でリリーフの左投手を出したい場面であったが、1点のリードをエースに任せた。結局、バント、犠牲フライで同点に追いつかれ、延長戦を迎えることになった。
延長に入り、同点に追いついたチームは7回からリリーフし、好投をしている投手を続投、あまり厳しい場面の登板経験がないせいか、いきなりの四球、ワイルドピッチで無死ランナー2塁。ここで溜まらず投手を第2エースに交代。「時すでに遅し」で、バントで送られ、犠牲フライで決勝点を上げられ、ここで勝負あり。
長い前触れとなりましたが、ここでのポイントは2点。チームのエースに4点リードを託したが、明らかに球威が衰え、コントロールも甘くなっている中、続投を命したチーム事情。もし、エースをどうしても残しておきたかったら、DHを解除して一旦、外野に退かせ、別の元気な投手で勝負するという手もあったのかと思った。逆に日頃の練習からその練習を行っていれば思い切った作戦に出れたはず。
次に、4点リードを追いついた次回に気楽な場面で好投した投手をそのまま続投したという負けチーム。気楽な場面だから好投できたのに、今度は1点もやれないと思った瞬間に、延長線では絶対やってはいけない、四球を出してしまった。どうせ第2エースを登板させるのならば、「ここからはお前の仕事」と頭から交代させるべきであったはず。折角、9回まで好投した投手も結局、負けにつながる失点をし、自信も半減という結果となってしまう。
どちらのチームも投手起用に迷いが出て、逆に白熱した試合になってしまった。
投手の起用は、難しい。特に緊張する場面を迎えると監督そのものが我を忘れてしまうことも良くある。いかに沈着冷静に試合を進めるかが重要であり、そのような意味では、野村、落合監督は、それができる監督なのかもしれないと思う。
外から見ていると判断できることも、試合中となれば難しいんですよね。


0 件のコメント:

コメントを投稿